2012/05/26

vol.3寄稿者紹介18(友田聡さん)

味噌...できたてのあさりの味噌汁っていうのはなんとおいしいのでしょう! じゃがいもとタマネギの味噌汁も甲乙付けがたいが、こちらは具のうまさがかなりポイント稼いでいる感じで、ちょっとお料理っぽいところが嫌。あさりのほうはなんといっても汁が美味でして、とくにひと啜りめの、あの悶絶しそうな味噌と貝のハーモニー♪ あれは味ではなく音楽。殻が鼻先にあたっても福音。味噌...おにぎりにも合います。炊きたてごはんを握って両手の平に味噌塗り広げてさらに数回握るだけ。冷えるととたんにまずい。でも焼かなくていいです、アンチ焼きおにぎり。味噌...味噌ラーメンにコーン以外のトッピングはいらない。そもそもトッピングじゃないでしょ、味噌ラーメン! 北京鍋で具入りスープつくってほしい。味噌...手の込んだ使われかたしてると、それがどの国のどんな料理であっても「なんか炸醤麺みたい」と思ってしまう。味噌...味噌...とり乱してスイマセン。

そんな味噌を自分で仕込んだ友田聡さんがじつは16ビートを小気味よく刻むドラマーでもあることを、私は知っている...。友田さんが主宰する【暮らしのリズム】は「先人の知恵、和の文化を通じて暮らしを楽しもう」を合言葉に落語会開催などの活動をしていますが、「リズム」っていう単語が入っているあたりに、音楽人間であることの気配がちらりと!? 近年は食まわりに関する催しも増えてきているようですが、いずれ醤油や塩や日本酒なんかもつくるのでしょうか(法律の壁がありそうだから無理か...)? でも、たとえば上記の味噌おにぎりだって最近の風潮だと「安全基準をクリアした指定の手袋はめて握れ」ってなことになりそうで、そんな世の中の方向性をなんだかな〜、と思っている私は、友田さんの試みを応援したいです。

友田さんの寄稿作品「手前味噌にてございます」は、自身が味噌仕込みをすることになった経緯だけでなく、チャレンジしてみようと思う人にとって役立つ、実用的なノウハウも書かれています。私の実母も以前は手前味噌派だったのですが、できた味噌は家族で食べるだけでなく、友人にお裾分けして喜んでもらうのも大きな楽しみですよね、友田聡さん!



 手前味噌を仕込んでみようと思い立ち、初めて取り組んだのは、八年前(平成十六年)のことでした。きっかけは、いいリズムで暮らしているとある知人からお裾分けで戴いた手前味噌をひと舐めしたこと。瞬時に蘇ったのは子供の頃の記憶で「こういう風味の味噌、苦手だったなぁ」という懐かしい想いでした。が、齢四十も半ばになるまでには、子供の頃に嫌いだった個性の強い食べ物を次々と克服し、知らぬ間にそれが大好物になっていたりするもので、次の瞬間には「この味噌、美味い!」ということになったのです。朝、その味噌で味噌汁を仕立てると、雪平鍋から立ち広がる芳香にくすぐられ、遠く懐かしい記憶はより鮮明なものとなり、実家の光景が脳裏に広がったかと思えば、その頃の感情の起伏までもが思い出される、ちょっと不思議な体験をしたのでした。それからしばらくして、その知人から「実家で一年分の味噌を仕込むのでご一緒に」というお誘い
を受けたので積極的に乗り、手前味噌仕込み初体験が実現します。「えっ? これでおしまい?」というほど作業はシンプル。これなら自分でもできるだろうと決意したのでした。


Witchenkare vol.3「手前味噌にてございます」(P134〜P139)より引用/写真:徳吉久
http://yoichijerry.tumblr.com/post/22651920579/witchenkare-vol-3-20120508

Vol.9 Coming! 20180401

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